『梶井基次郎の世界』講義(51分)

梶井基次郎の世界

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日本文学において、今もなお読者を獲得し続けているスター作家、梶井基次郎。
短篇小説「檸檬」で有名な彼は、それ以外にもいくつもの名品を残しています。

今回の講義では、梶井作品の読み方を3つのステップに分け、「初級/中級/上級」のレベル感に喩えながら、「檸檬」「闇の絵巻」「Kの昇天」を解説します。
さらにその先で、21世紀の今だからこそできる、新しい読み方「質感のカタログ(としての梶井基次郎作品)」を提示しています。

なお、今回の講義は映像無し、音声のみでの配信です。

講義の目次
1:「檸檬」解説:感性に注目する読み方、技術に注目する読み方
2:「闇の絵巻」解説:効果的に使われている”漸層法”のレトリック
3:「Kの昇天」解説:1行も変更できない例外的な作品
4:梶井作品に頻出する突発的な動き、「質感のカタログ」として読む

第1章では、梶井の代表作「檸檬」を取り上げます。まだ読んだことがない人にもわかるようあらすじを説明したあと、よく話題になる、語り手の感性の部分に注目する読み方で内容を振り返り、さらに、それを支える文章技術が夏目漱石から受け継がれていることを指摘します。

第2章では、梶井の生涯の略歴と、個性的な性格やエピソード、そして小説「闇の絵巻」を解説します。文章が段々と盛り上がる語り方”漸層法”。漱石から学んだと思われるこのテクニックが効果的に使われている部分を読み上げます。

第3章では、「檸檬」とは別種の魅力で有名な「Kの昇天」を取り上げます。月夜の海辺で出会った青年はなぜこの世を去ったのか? その謎の鍵を語り手は握っているようだが……。解説では、この作品だけ着想方法が違ったのではないか、と、梶井がどのようにその想像力の使ったのかを考えます。

第4章では、レモンの爆発、シンバルの響き、鳥が飛び出すなど、突発的で暴力的ですらある場面があることを見たあとで、梶井文学の本質は「質感のカタログ」なのではないかという今回の講義独自の見方を展開しています。