現代の文学はやたらと難しくて理解ができない、という感想を聞くことがあります。
確かに、明治時代や大正時代のような近代文学と比べると、20世紀後半の文芸作品、21世紀に入ってからの文芸作品は、何かが大きく違っています。
しかし、一体何が違っているのか?
今回の彗星読書ゼミは、現代の文芸作品が生み出される土台を理論的に説明し、難しさや複雑さが感じられる理由を解説します。
文章の書き手たち=作り手側の共通認識でありながら、読者の側にはあまり伝わっていない価値観とは、どんなものなのか。
意外と知られていない、現代の文学の基礎の基礎を伝える1時間の講義です。
動画の目次
1:現実の二重性
2:現代日本文学の状況
3:世界における文学
第1章では、「現実」を信用しすぎてはいけない、という現代の作家の価値観について説明しています。
小説を書いた経験がある人なら、「たとえ描写したい場面がはっきりしていても、どのような表現で説明すべきなのか迷う」という壁にぶち当たったことがあるはずです。
複雑な世界の一側面を説明しようとする時、説明の方法=表現の方法をいかに新しく作り出せばいいのか、という点を現代の作家たちは重視しています。
今回は一例として、小説家ガルシア=マルケスの『予告された殺人の記録』を読み、語られている時点が頻繁に移動する「複雑さ」を見てみます。
第2章では、日本の文学の歴史において近代文学と現代文学はどこで切り替わったのか説明します。
高学歴男性が書く、高学歴男性の物語。そんな近代文学の特徴のメインストリームは、21世紀に発表された日本の小説では全く見られません。
とりわけ小説で描かれる主題や採用された手法がどのように変わったのか、図式的に捉えてみましょう。
第3章では、世界規模での文学の捉え方を解説します。
過去の名作だけでも無数にあるのに、これからも名作は無数に生まれていく。
私たちはこの増殖をどのように受け止めたら良いのでしょうか?
「遠読」「世界文学」という概念を通して、私たちは、意外にも文学という世界を受け止めやすくなっていくのではないか、という今後の展望を示します。
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