動画の目次
1:あらすじ
2:中華商場
3:文体分析
台湾の作家・呉明益の短篇集『歩道橋の魔術師』。2011年に刊行された『天橋上的魔術師』の日本語訳である本書は、2015年の刊行時から話題となり、この頃を境に日本におけるアジア文学翻訳書の盛り上がりがはっきりと感じられるようになりました。
1979年、台北に南北1キロにわたって伸びるデパート街でありながら、人々が居住してもいた「中華商場」。
ここで育ったひとりの人物が、かつての友人たちに幼少期の思い出を聞いて回る。
あの頃起こった数々の不可思議な出来事の裏に、どんな経緯があったのか?
今回の解説では、かつては存在したものの今はもう解体された「中華商場」の文化的背景とともに、
本作の文体に見られる特徴が、本邦の夏目漱石にとてもよく似たものであるという分析を通して、『歩道橋の魔術師』という作品集独特の演出方法を説明しています。
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